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政府やメディアの言うことが信用できない理由

1 その1

 諸外国は、日本政府や日本のテレビ・新聞などのマスメディアの発表を信用していない。

 なぜなら、日本政府や日本のマスメディアが日本人に正確な情報を伝えていず、むしろ隠蔽していることを外国では知っているからである。

 その証拠の一つは以下のとおりだ。

 原発事故のなかで最重要視すべきものの一つである、おそるべき燃料プルトニウムのプの字も、政府もメディアも口にしないし、ほとんど活字にもしないからである。ウィキペディアを見ると、うそかほんとかプルトニウムの毒性の強さについて「角砂糖5つ分で日本人全員の致死量」ともいわれている。このプルトニウムとウランとを混合したMOX燃料を使っているのが、くりかえし懸命な放水による冷却作業がつづけられている福島第1原発の3号機だ。そういう情報さえも日本政府がメディアに圧力をかけて国民には知らせないようにしているとしか諸外国には思えないはずだ。諸外国では当然プルトニウムの怖ろしさについてはきちんとメディアが自国民に伝えているのだから。ドイツのシュピーゲルでは3号機があぶないという状況のときプルトニウムの怖ろしさを訴えるネット記事がトップニュースだった。

 日本の情報公開がそんな状態だから、急遽17日に、IAEA(国際原子力機関)の事務局長本人が、まだ事故処理の最中の日本へ直接(日本の招請によってといわれているが)乗り込んで来て、菅首相に正確な情報を(IAEAに)提供せよ、と約束させた。その2日前の15日に、ウィーン本部で事務局長は日本政府に対して情報の正確な伝達を要求すると記者会見で述べ、翌日の16日にも記者会見をして情報提供不足を批判している。しかしそれでもらちがあかないと思ったのか、バタバタと翌日17日に本人が直接乗り込んできた。そのくらい信用ならなかったのだろう。

2 その2

 メディアでは放射線量と放射性物質のちがいについてきちんと解説しない。福島原発からの放射線量は距離の二乗に反比例して弱くなるという、だから離れていればいるほど安全だ、なんとかマイクロシーベルトという放射線量はたとえばレントゲンを一回浴びるのと同じだ、だから安心してよい、などというのは、わたしはまったくのまやかしだと思っている。なぜなら、何度も強調していうけれど、問題は飛散した「放射性物質」による放射線量だからだ。もちろん福島原発周辺にいる人たちは、原発からの直接の放射線量が問題だろう。しかし、大多数の日本人にとって問題なのは、風向きによって日本国中に飛散する原発からの「放射性物質」だ。その日の風向きによって地元福島にだってまったく飛散しないときもあるし、遠く北海道、沖縄に飛散するときもある(もちろん時間がかかるし濃淡もちがうが)。雨が降れば、それに付着して地上に落ちる。それがどんなに微量でも、一度でも人体内に取り込まれてしまったら、体内からずっと放射線が出て被曝しつづけることになる。その強さは距離0の強さになるから途方もなく怖ろしい。これを体内被曝あるいは内部被曝という。物理学的半減期はプルトニウムが2万4千年、セシウムは30年といわれる。生体内に入った放射性物質はこの物理学的半減期と、代謝や排出によって半減する生物学的半減期があり、この両者から実効半減期が算出されるのだという。たとえ低レベルの放射線でも、生きているかぎり内部被曝しつづけるとすればおそるべきものとなる。

3 その3

 「生物濃縮」、この語句は「プルトニウム、プルサーマル、MOX燃料、内部被曝」などと並んで政府・メディアの「読んではいけない・書いてはいけない禁句集」に、すでに載っているのかもしれない。ニュースの解説者は「原乳」「ほうれん草」「水道水」の話のときも語ってくれなかった。それはたまたま語らなかっただけなのだろうか、わたしがたまたま聞かなかっただけなのだろうか。

 問題は、なぜ・どのようにしてそれらから放射性物質が検出されたのか、これから先はどうなるのか、ということだ。そういう、もっとも知らなければならないことについては語ってくれないようだ。「ただちに・・・」を繰り返すのみ。

 考えられることは、福島原発から飛散した放射性物質が風に乗り、雨に付着して地上へ落下し、一部は地下水へと流れ、一部は水分に付着してその土地の植物内部に吸い込まれて蓄積された、ということだろう。その一つがほうれん草。そのような植物がエサとなったか、あるいは地下水から汲まれた水を摂取したかして、乳牛の体内に入り蓄積された。そうして、水から植物、植物から動物へと食物連鎖によってどんどん放射性物質が生物の体内で濃縮されていく。この濃縮の量は時間とともに高まってゆく。前にも述べたように、3号機の燃料の一部として使用されている最悪のプルトニウムなどは物理学的半減期が2万4千年だ。大気中、地下水のなかで長い間消えない。なくならない。弱まらない。それらを吸収した生体のなかでひたすら蓄積され濃縮されていく。

 さらに憂慮するのは魚。広い海を回遊している。海に降下した放射性物質が、食物連鎖によって魚の体内で高濃度に濃縮されていく。水俣病と同じだ。「ほうれん草」「原乳」「水道水」のあとにいろいろなものが出て来るだろう。それら、濃縮に濃縮を重ねた食物連鎖の最終段階に人間が来る。

 海にも空にも際限がない。すべての食べ物を検査するわけにはいかない。やがて時間がたてば福島産とか茨城産とかいう問題ではなくなるだろう。

 ドイツ語では食料のことを「生きる手段(Lebensmittel)」と呼ぶが、空気も水も食料も、人が生きていくためのレーベンスミッテルだ。これらすべてを奪うものがあるとすれば、これほど悪魔的なものはこの地上にはないだろう。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 政治 * 01:24 * comments(2) * trackbacks(0)

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コメント

生物学的半減期ってご存知?
Comment by ちわ @ 2011/03/22 5:40 PM
ご指摘ありがとうございます。生物学的半減期を知りませんでした。ウィキペディアで調べました。物理的半減期と生物学的半減期とがあるんですね。それをあわせて預託実効半減期というようです。代謝・排出という生物学的メカニズムを含めるということで。ある放射性同位体は物理学的半減期は長くても生物学的半減期は短い、逆に別のものは物理学的半減期は短くても生物学的半減期は長い。とすると、その両者の実効半減期はあまり変わらない、ということがあるんですね。生物学的半減期はセシウム-134は100日以上、セシウム-137は70日以下、ストロンチウム-90は50年といわれていますから、セシウムよりもストロンチウムのほうがよほど怖ろしいということですね。わたしの文章を直しておきます。ありがとうございました。
Comment by mojabieda @ 2011/03/23 8:11 AM
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