<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
               Page: 3/62  << >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク * - * * - * -

静岡県下の放射線測定

 「ふじのくに 静岡県公式ホームページ」(http://www.pref.shizuoka.jp/kinkyu/)を見ると、

 静岡県でも県下の

(1) 環境放射線等測定結果

(2) 水道水の放射能測定結果

(3) 降下物の放射能測定

を公表するようになった。それによると、

(1) 25日の環境放射線の測定結果では静岡市(〜53ナノグレイ毎時)・下田市(〜63ナノグレイ毎時)・沼津市(〜48ナノグレイ毎時)・磐田市(〜54ナノグレイ毎時)でとくに異常な結果はでていないようだ。

(2) 25日発表による24日の結果では水道水には放射性ヨウ素も放射性セシウムも検出されていない。

ただし、

(3) 24日から25日にかけての降下物にはヨウ素131(4、6ベクレル毎平方メートル)、セシウム137(8.0ベクレル毎平方メートル)、134(7.6ベクレル毎平方メートル)が検出されている。

(2) 22日の静岡市葵区北安東の水道水の測定結果ではヨウ素131(0、14ベクレル毎キログラム)が検出された。

 これによれば、ごく微量だが、降下物、水道水とも日によっては福島原発からのものと思われる放射性物質が静岡県下でも検出されている。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 時事 * 08:04 * comments(0) * trackbacks(0)

いまごろになって・・・

 津波が福島第1原発を襲った直前?と直後?らしい、空中からの動画を観た。どこで観たかというと、ネットのシュピーゲル・オンラインである。1号機をふくめ建屋はまだしっかり建っていた。しかし建屋からさらに海辺側のさまざまな原発関係の施設・設備がところどころ津波によってだろうか壊れていた。しかも拡大して見せてくれる。こういう動画はあったのだ。わすがな時間の映像だが、もともとは長い映像だったに違いない。破壊されたさまざまな施設・設備の状況が上空から細かく映されていたはずだ。こういう映像がすぐに公開されていれば、在野の原発関係の専門家たちが、今のような深刻な事態に立ち至る前に、原発の破壊状況の分析、具体的なアドバイスなどができたかもしれないのに、と思うとたまらない。

 この映像を、わたしはテレビで観たことがない。11日金曜日の地震当日の夕方から12日の土曜日の午後の1号機の爆発までテレビにかじりついていたのに。それからその後も。当時テレビで写されていた映像は2年ほどまえの幻の涼やかな福島第1原発の映像ばかりだった。マボロシばかり観せられつづけたわけだが、マスメディアはすでに映像を入手していたかもしれない。

 地震直後にドイツのシュピーゲルがわざわざヘリコプターを福島まで飛ばして来て取材したわけではない。しかしドイツの政府やメディアがこの映像を映していれば、おそらく地震直後に日本国民がネットやテレビでこの映像を観ることができたにちがいないと思う。

 シュピーゲルの映像の隅を見ると、「Quelle:Verkehrsministerium Japan,Abteilung Tohoku」とある。出どころは国交省の東北地方整備局らしい。地震が起きた直後に原発周辺にヘリを飛ばしたのかもしれない。それをいまごろになって・・・。

 シュピーゲル・オンライン「Wie der Tsunami Fukushima traf (どのように津波が福島を襲ったか)」の映像http://www.spiegel.de/panorama/0,1518,752985,00.html

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 時事 * 16:18 * comments(0) * trackbacks(1)

とりいそぎどう対処したらいいのか

 放射線の危険にどう対処したらいいのか、ですが、以下は参考までのホームページです。

◯1「武田邦彦(中部大学)」http://takedanet.com/

 とりいそぎ。

mojabieda * - * 20:50 * comments(0) * trackbacks(0)

ドイツおよびオーストリア気象庁の放射性雲予報

 ドイツのシュピーゲルにある日本の放射性雲の予報が22日以降新しくならないので、ドイツ気象庁(DWD)のトップページにある日本の放射性雲の予報がこれからの参考になるかと思います。

 いまのページには上の図のように23日(水)の12時(協定世界時)の予報が出ています。これは日本時間でいうと夜9時になるようです(9時間すすめる)。

 もう一つの図はネットで探した過去の予報図。「2011年3月22日火曜日00時(協定世界時)」。日本時間では22日火曜日の朝9時ということになります。この図がほんとうならば、22日の今日いま現在は放射性雲が静岡県まで包んでいることが分かります。この数時間前に福島原発で「何か」重大なことが起こったことを意味しているのでしょうか。

 また、ドイツのシュピーゲルの放射性雲のアニメーションは元をたどるとどうもオーストリア気象庁(ZAMG)のもののようです。シュピーゲルでは新しい映像を載せなくなったが、元のZAMGには予報がきちんとアニメーションで出ています。この時刻をうっかり日本時間だと思ってまちがえてしまいましたが、協定世界時のようです。だとすると9時間分時刻を進めなければなりません。

 オーストリア気象庁(ZAMG)のホームページ(http://www.zamg.ac.at/)の「Neue Informationen(新情報)」の下のメニューのなかの「Unfall im japanischen Kernkraftwerk Fukushima」(日本の福島原発の事故)をクリックすると、最新の日本の放射性雲のアニメーション予報を観ることができます。ここは毎日アップデートしているもよう。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 時事 * 07:25 * comments(4) * trackbacks(0)

政府やメディアの言うことが信用できない理由

1 その1

 諸外国は、日本政府や日本のテレビ・新聞などのマスメディアの発表を信用していない。

 なぜなら、日本政府や日本のマスメディアが日本人に正確な情報を伝えていず、むしろ隠蔽していることを外国では知っているからである。

 その証拠の一つは以下のとおりだ。

 原発事故のなかで最重要視すべきものの一つである、おそるべき燃料プルトニウムのプの字も、政府もメディアも口にしないし、ほとんど活字にもしないからである。ウィキペディアを見ると、うそかほんとかプルトニウムの毒性の強さについて「角砂糖5つ分で日本人全員の致死量」ともいわれている。このプルトニウムとウランとを混合したMOX燃料を使っているのが、くりかえし懸命な放水による冷却作業がつづけられている福島第1原発の3号機だ。そういう情報さえも日本政府がメディアに圧力をかけて国民には知らせないようにしているとしか諸外国には思えないはずだ。諸外国では当然プルトニウムの怖ろしさについてはきちんとメディアが自国民に伝えているのだから。ドイツのシュピーゲルでは3号機があぶないという状況のときプルトニウムの怖ろしさを訴えるネット記事がトップニュースだった。

 日本の情報公開がそんな状態だから、急遽17日に、IAEA(国際原子力機関)の事務局長本人が、まだ事故処理の最中の日本へ直接(日本の招請によってといわれているが)乗り込んで来て、菅首相に正確な情報を(IAEAに)提供せよ、と約束させた。その2日前の15日に、ウィーン本部で事務局長は日本政府に対して情報の正確な伝達を要求すると記者会見で述べ、翌日の16日にも記者会見をして情報提供不足を批判している。しかしそれでもらちがあかないと思ったのか、バタバタと翌日17日に本人が直接乗り込んできた。そのくらい信用ならなかったのだろう。

2 その2

 メディアでは放射線量と放射性物質のちがいについてきちんと解説しない。福島原発からの放射線量は距離の二乗に反比例して弱くなるという、だから離れていればいるほど安全だ、なんとかマイクロシーベルトという放射線量はたとえばレントゲンを一回浴びるのと同じだ、だから安心してよい、などというのは、わたしはまったくのまやかしだと思っている。なぜなら、何度も強調していうけれど、問題は飛散した「放射性物質」による放射線量だからだ。もちろん福島原発周辺にいる人たちは、原発からの直接の放射線量が問題だろう。しかし、大多数の日本人にとって問題なのは、風向きによって日本国中に飛散する原発からの「放射性物質」だ。その日の風向きによって地元福島にだってまったく飛散しないときもあるし、遠く北海道、沖縄に飛散するときもある(もちろん時間がかかるし濃淡もちがうが)。雨が降れば、それに付着して地上に落ちる。それがどんなに微量でも、一度でも人体内に取り込まれてしまったら、体内からずっと放射線が出て被曝しつづけることになる。その強さは距離0の強さになるから途方もなく怖ろしい。これを体内被曝あるいは内部被曝という。物理学的半減期はプルトニウムが2万4千年、セシウムは30年といわれる。生体内に入った放射性物質はこの物理学的半減期と、代謝や排出によって半減する生物学的半減期があり、この両者から実効半減期が算出されるのだという。たとえ低レベルの放射線でも、生きているかぎり内部被曝しつづけるとすればおそるべきものとなる。

3 その3

 「生物濃縮」、この語句は「プルトニウム、プルサーマル、MOX燃料、内部被曝」などと並んで政府・メディアの「読んではいけない・書いてはいけない禁句集」に、すでに載っているのかもしれない。ニュースの解説者は「原乳」「ほうれん草」「水道水」の話のときも語ってくれなかった。それはたまたま語らなかっただけなのだろうか、わたしがたまたま聞かなかっただけなのだろうか。

 問題は、なぜ・どのようにしてそれらから放射性物質が検出されたのか、これから先はどうなるのか、ということだ。そういう、もっとも知らなければならないことについては語ってくれないようだ。「ただちに・・・」を繰り返すのみ。

 考えられることは、福島原発から飛散した放射性物質が風に乗り、雨に付着して地上へ落下し、一部は地下水へと流れ、一部は水分に付着してその土地の植物内部に吸い込まれて蓄積された、ということだろう。その一つがほうれん草。そのような植物がエサとなったか、あるいは地下水から汲まれた水を摂取したかして、乳牛の体内に入り蓄積された。そうして、水から植物、植物から動物へと食物連鎖によってどんどん放射性物質が生物の体内で濃縮されていく。この濃縮の量は時間とともに高まってゆく。前にも述べたように、3号機の燃料の一部として使用されている最悪のプルトニウムなどは物理学的半減期が2万4千年だ。大気中、地下水のなかで長い間消えない。なくならない。弱まらない。それらを吸収した生体のなかでひたすら蓄積され濃縮されていく。

 さらに憂慮するのは魚。広い海を回遊している。海に降下した放射性物質が、食物連鎖によって魚の体内で高濃度に濃縮されていく。水俣病と同じだ。「ほうれん草」「原乳」「水道水」のあとにいろいろなものが出て来るだろう。それら、濃縮に濃縮を重ねた食物連鎖の最終段階に人間が来る。

 海にも空にも際限がない。すべての食べ物を検査するわけにはいかない。やがて時間がたてば福島産とか茨城産とかいう問題ではなくなるだろう。

 ドイツ語では食料のことを「生きる手段(Lebensmittel)」と呼ぶが、空気も水も食料も、人が生きていくためのレーベンスミッテルだ。これらすべてを奪うものがあるとすれば、これほど悪魔的なものはこの地上にはないだろう。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 政治 * 01:24 * comments(2) * trackbacks(0)

言語道断

 15日のロイター通信によりますと、国際エネルギー機関(IEA)は、日本の原発震災に関して、原子力発電の不足分を補うだけの、充分な火力発電による能力を日本は持っているという見解を述べています。だとすれば、東電の計画停電ってなんなのでしょうね。

 ドイツのシュピーゲルの「放射性雲の予報(Prognose radioaktive Wolke)」が15日から21日までのままで、改まらないのはちょっと心配です(ただ休日だから止まっている?)。これを観ただけで、濃淡の違いはあれ、北海道から九州・沖縄までの日本列島を放射性雲が簡単にカバーしてしまうことが判ります。ちょうど天気図の雲のように上空にたなびいています。それが風向きによって現在は太平洋上を複雑に動いています。この放射性雲は色によって放射性物質の濃淡を表し、放射性物質がいま、どこに強く飛散しているかを表しています。問題は風向きで、その風向きによってはその雲が地元もカバーしない場合もあるし、九州・北海道までカバーしてしまう場合もあることが判ります。しかも、21日0時以降(とりあえず現在は21日までしか予報がありません)は西日本(九州・沖縄まで含めて)の南の海上に「たなびいて」いつまでも居座り、さらに上昇しつつあって、これから日本列島を襲いつつあるようにも見えます。この先の情報がほしいところです。

 19日のニュースでは福島県川俣町の原乳、茨城県のいろいろな市町村産のほうれん草から基準値を超える放射性物質が検出された由。放射性物質の生物濃縮がすでにはじまっているようです。有害な化学物質による生物濃縮は世界最大の公害病である水俣病で見られた現象です。水俣病を公害と認めさせ、企業・政府の責任をただすまでの(いまも続く)戦いの一端でもご存じの方は、今後の政府の動向に注視すべきでしょう。水俣の場合は、企業と政府とがあいまった、御用学者などを使ったごまかし・もみけしの長い長い歴史がありました。「ただちに」健康に影響を与えるものではないという現在の言い方は政府の常套句になっていますね。

 17日の新聞記事を見ると、地元の浜岡でもセシウムなどの微量の放射性物質を検出したそうです。浜岡原発の排気筒からは検出されていないらしいので、おそらく福島から飛散したものだと思われます。すでに静岡県まで放射性物質はやって来ているもようです。洗濯物を外に干すのもためらわれるし、せっかくの休日なのに子どもたちが外で遊ぶことも禁じてしまいました。そこまで神経質にならなくてもいいのにと思いますが、きのうは保育園の遠足から子どもが帰ってきたら急に吐いたので、びっくりしました。ただの嘔吐下痢症だと思うのですが、静岡にいてもいつも神経がピリピリするくらいですから、福島の人たちはたいへんな心労を毎日毎晩抱えていることだろうと思います。恐ろしい巨大地震と津波ですべてを失いながらも、ようやく命だけは保って、その命だけを支えにして暮らしている人たちに、じわじわと命の現在と未来とを奪うかのような目に見えぬ放射線の恐怖など、たまったものではないと思います。

 「言語道断」──福島県郡山市の原市長の、19日の記者会見のときのことばです。郡山市のHPにあります。こう言っています、「原発事故に関しましては、今日まで、国と東京電力の事故に対する対応のあり方について正確に情報を把握することができませんでしたが、本日の新聞報道を見て大変驚きました。/国と東京電力は、郡山市民、福島県民の命を第一とし、原発『廃炉』を前提に対応しているものと考えておりましたが、国・東京電力は、今後の産業・経済を優先し、『廃炉』を前提としたアメリカ合衆国からの支援を断ったことは言語道断であります。/私は、郡山市民を代表して、さらには、福島県民として、今回の原発事故には、『廃炉』を前提として対応することとし、スリーマイル島の原発事故を経験しているアメリカ合衆国からの支援を早急に受け入れ、一刻も早く原発事故の沈静化を図るよう国及び東京電力に対し、強く要望すると同時に、この件に関し、海江田経済産業大臣に直接電話で要請いたしました。」

 この「アメリカ合衆国からの支援を断った」ということについては、18日のある新聞社のネット記事に載っています。それによると巨大地震が発生した11日の福島第1原発の被害が判った直後に米国から支援打診があったといいます。まだ爆発する前の由。

 この支援打診を政府と東電とが断った理由として「原子炉の廃炉を前提にしたものだったため」という由。そうして、つけくわえて、この段階で菅首相がこの打診を受け容れていれば、原発の爆発や高濃度の放射性物質の放出など現在の深刻な事態を回避できたという「指摘も出ている」とか。

 まさに『絵に描いたような記事』です。そのまま鵜呑みにすれば、地元市長のような当事者でなくても怒りが爆発するような記事でしょう。さまざまな不安・不満の持って行き場のない人たち・政府や首相の足をひっぱろうという人たちは鵜の目鷹の目で、ここぞとばかりねらっているでしょうね。首相の原発訪問パフォーマンスも同じ攻撃にさらされているようです。

 この記事で気になったことがいくつかあります。まずこのことを明らかにしたのは与党幹部の由。名前はもちろん出ていません。いわば内部告発という形をとっています。この国家の非常事態のとき、与党が内部告発してだれの利益になるのでしょうか。また、支援の内容がよく分かりませんが冷却水でしょうか、「原子炉の廃炉を前提にしたもの」とは具体的には海水の注入による冷却でしょうか。また、米国側から「裏」をとることは無理だったのでしょうか。それからもし米国の支援をその時点で受け容れていれば、その後の爆発はほんとうに起こらなかったと検証できるのでしょうか。とはいえ、新聞社としては「〜によると」「〜とみられる」「〜との指摘も出ている」ということで、だれか判らぬ人のことばとして取りあげているだけですが。

 

 別の新聞のネット記事には、そういう事実はないという枝野官房長官の否定の記者会見の記事が出ました。こちらは名無し氏による「話」ではなく名前も立場も責任も明確な「記者会見」です。こういうのは米国側から裏をとればはっきりするのですが、さて、どちらを信じたらよいのでしょうか。あるいは両方とも半分事実で、半分嘘であるとか・・・。とにかくこのような時期はさまざまなニュースが飛び込んできます。そのニュースソース(発信源)はどこか、裏を取っているか、どんなレトリックを使っているか、などさまざまなメディアリテラシーが必要になってくるかもしれません。

 さて、新聞社と新聞社とがまっこうからぶつかりあうような記事を出したわけですが、ちなみにNHKオンラインではこの郡山市長の「言語道断」記事は、とりあげた19日当日にすばやく削除されていました。これも異例なことだと思います。その理由として考えられることは次の三つだろうと考えられます。

1 市長が根拠にしている新聞記事がどうもframe−up(でっちあげ)らしいと判明したため

2 原子炉の「廃炉」という政府・企業の「禁句(タブー)」に触れているため

3 政府見解(枝野官房長官の記者会見)と反する記事をアップすることはNHK(日本「政府」放送協会)としては御法度なため

 この文章もにんじんさんへの返信です。ブログ記事をもって返信にかえさせてください。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 政治 * 08:42 * comments(3) * trackbacks(0)

政府の犯罪

 シュピーゲルのアニメは風向きや放射線量などを計算・予測してつくられていると思います。日本の科学技術からすれば、こんなアニメなど気象庁などでできないわけがないと思います。よく台風の進路予想などアニメで観ますが、観測データから、風向きによっていつ・どこの放射線量が高くなるのかぐらい「科学的に」予測できるはずです。それをメディアではいっさいこのように「科学的」に伝えないで「ただちに人体には影響はない」みたいな言い方を政府首脳や「専門家」がしています。

 シュピーゲルの「放射性雲予想図」のように「この日のこの時間はここでは特に放射性物質が飛散してくる可能性が高い」ということが事前に分かれば、科学的データとして少なくとも子どもたちの遠足とか、外での学校行事とかを事前に変更・中止できる理由となり得るのではないでしょうか。それができないように政府もメディアも知らせないでいるとしたら、犯罪ではないでしょうか?台風でできることが放射性雲でなぜできないのでしょう?毎日天気図を解説して一週間先まで天気予報を流しているではありませんか。

 「ただちに人体には影響はない」の「ただちに」はなるほど正しいかもしれない。しかし、この「ただちに」には、数年後に影響が出てくる、次の世代に影響が出てくるかもしれないという裏の意味が含意されていることを、わたしたちは充分にくみ取る必要があると思います。さらに人体に「ただちに」影響はないかもしれないが、土壌・海は「汚染」が蓄積されていくかもしれない。そうなれば農作物・漁獲物に影響がでないはずはないでしょう。

 ドイツではメルケル首相(保守派)が15日に古い原発7基を暫定的に停止させました。ドイツではもうずっと前に原発を2022年までに全廃する法律をつくったのですが、保守派政権がそれを「修正」し、その全廃期限の「余命」延長をはかってきました。そのメルケルという保守の党首でさえ、しかし14日には延長計画を凍結せざるをえなかったのです。「全廃計画の修正」の修正です。ドイツの国民はFukushimaの事故を真剣に受け取り、ドイツ各地で反原発デモを起こしました。こういうドイツ国民の反原発・脱原発の動きを政府も無視できなくなったのでしょう。

 ところで日本のテレビニュースをずっと観ていましたが、ドイツの反原発デモを放映したでしょうか。わたしは観ていません。たまたまでしょうか?それからテレビニュースの解説で福島第1原発3号機の燃料にプルトニウムが使われているということをはっきりと指摘しているテレビニュースも観てはいません。これもたまたまでしょうか?プルトニウムを使用するプルサーマル発電を、たぶん企業も政府もこれからもさらに続け、発展させてゆこうとする意図・思惑があるのかもしれません。テレビ・新聞などのメディアに対し政府が厳しい「箝口令」を敷いているように思われます(読んではいけない原稿・禁句の一つがプルトニウム?)。外国のネット記事を見れば、プルトニウム使用はたいへん危険であり一大事なのだという情報はすぐに手に入る情報なのに。逆にいえば、こんな簡単に分かる情報をさえ隠そうとしているのだとしたら、簡単には分からない、どれほどの重大な情報を政府も企業も隠しているのだろうか、ということです。

 福島原発の恐るべき事故が日本を完全に「沈没」させるほどの致命的で全世界的なカタストロフィー(チェルノブイリと同程度かそれ以上)にならないかぎり、日本政府の原発政策を根本的には変えられないのではないかとさえ悲観してしまいます。そこまで国民を「洗脳」してしまっているようです。しかし、ほんとうにカタストロフィーは来るのでしょうか。日本在住の外国人たちは各国の政府によって海外へ退避しようとしているようです。逃げる場所がある人たちはどんどん逃げているのでしょう。

 いまさかんに原発がなければ電気が来なくて生活が困るよ、というデモンストレーションばかりを政府も企業もこぞってテレビで流しています。ほんとうに福島原発などの事故によって、消費電力がいちばん多くなるという真夏ではないこんな寒い日も、電力をまかなえないものでしょうか。そのあたりはわたしにも分かりません。この前中部電力が「オール電化にしないか」と家にセールスに来ましたが、「ライフラインが一つになるのは困る」と断りました。電気が完全に使えなくなるようなとき(今回のような地震時)にガスが使えるのか分かりません(家はプロパンです)が、オール電化って怖くありませんか?でもテレビの宣伝ではずいぶんオール電化が謳われていますね。近未来的で明るいイメージがあっていいなあと思わせられます。そうしてオール電化などで電気にがんじがらめにさせられたとき、今よりももっと強く、電気がなければどうにもならないから原発も仕方がないと思うようにさせられるのかもしれません。まさに狂気の世界です。

 この文章、にんじんさんへの返信の文章でしたが、そのままブログの記事にさせてもらいました。

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 政治 * 10:52 * comments(1) * trackbacks(0)

ただの杞憂であればよいが

 いま文科省などのページに都道府県別環境放射能水準調査が載っている。この測定値は各地で観測された「放射線量」だと思う。それが高いか低いかで、各地の危険度を表そうとしているが、問題は「放射性物質」がどの程度飛散して来ているかということだろう。

 もちろん放射性物質が飛散して中空にあればそこから発生する放射線量がその地域では高くなることは当然だが、その物質が体内に入って被曝することによって甚大な被害となるということだ。

 したがって、放射線量がマイクロなんとかというのは、じっさい一時的に通りすぎてゆけば短い時間での被害になるわけで、レントゲンを浴びたときの一時的なものと同次元で語ることができるのかもしれないけれど、放射性物質が一度体内に入ってしまえば、ずっと(半永久的に?)身体内部から放射線が出て被曝しつづけるわけだから途方もなく恐ろしいことになる。

 原発事故で放射性物質が放出されると『放射性雲』が発生し、風に乗って雲が上空を通過する際に、放射線量が上昇する、らしい。

 その『放射性雲』はドイツのシュピーゲル(Spiegel)で昨日、今日、明日あたりの数日間の動きをアニメーションで観ることができる。どうして同じようなものを日本では報道できないのだろう。

 風向きによってこうも違ってくるものかとしみじみ思う。今日明日について知りたい人はぜひ観てほしい。

 テレビ映像の広瀬隆氏のインタビュー番組(17日)をネットで観たが、広瀬隆氏によれば、水をかけるのはまさに「焼け石に水」らしい。肝心なのは電源の復旧・確保で、この事故のすべてはそもそも電源の喪失による冷却機能の不全によって引き起こされたものらしい。

 したがって電源の復旧こそが喫緊の課題だということらしい。その電源もその設計は数十年前の日立や東芝の技術者によって造られたものらしく、しかも原子炉内部はおそろしく複雑な電気配線によって繋がっているものらしい。

 その電源を復旧させて冷却させる、つまり外部から新しい電源を用意し、電気系統が壊れているのならそれを直して配線を繋ぎ、さらに冷却装置の内部が壊れているならそれも直して・・・というふうに考えていくと、これは素人が考えても容易なことではあるまいと思う。しかも現場は爆発でめちゃめちゃになっているから、こういう電源・電気系統などの具体的・技術的な復旧はメーカーではない電力会社の東電だけでできるのだろうか。いわんや保安院をやだ。事故が発生した当初必要だった対処は、政治家や机上の危機管理の専門家や役人や電力会社員による対処だけではなくて、むしろ現場の電源を造った設計者や技術者(現役がいないなら、それを知悉した関係者)による電源の復旧だったのではないか。いまさらだが。

 しかもテレビで観るかぎり、かなり遠くからの放水だけでも、高い放射線量のためにずいぶん困難らしい。だとすれば、そもそも壊れた建屋付近に人が近づくのはさらに困難だろう。近づくことができなければ電源復旧(外部電源を敷設し、電気系統・冷却装置を直し繋げること)など不可能だろう。爆発が起こる前の、初期の段階で外部電源を導入していれば、というのを「後の祭り」という。

 外国のネット記事では、外から水で冷却する行為を「絶望的な行為」(ドイツ・シュピーゲル)、「半狂乱の修理(Frantic Repairs)」(アメリカ・ニューヨーク・タイムズ)などと呼んでいる。

・Experten halten den Einsatz für eine Verzweiflungstat.(「専門家はこの出動[ヘリコプターからの海水の放水活動]を絶望的な行為とみなしている」『シュピーゲル』17日)

・"Die Wasserwerfer zeigen nur die Verzweiflung", sagt Wolfgang Renneberg, Ex-Chef der Abteilung Reaktorsicherheit im Bundesumweltministerium. (「海水を[ヘリコプターから]放水するのはただ絶望を示している」とヴォルフガング・レンネブルク前原子炉安全部長(連邦環境省)が述べている。『シュピーゲル』17日)。

・Radiation Spread Seen; Frantic Repairs Go On(「放射線の拡大が見られる/半狂乱の修理が続く」『ニューヨーク・タイムズ18日』)など。

 外国ではなぜこのように「絶望的」などと報じられるのか、ということを考えなければならない。たとえば外からの海水などの放水による冷却は「いつまで」続けなければならないのか、という点を考えてさえ、じっさい絶望的にならざるをえないだろう。またもし、全面的に冷却不能になったらどんな事態に立ち至るのか、ということを考えても。

 そうして「その時」が来たときには即刻非常体制が整えられるよう充分に手配し、放射性雲が大量に東京へたどりつく前に密かに遠方へ移送させるべき人は移送させ、一般国民が身動きできなくなってはじめて、つまり国民が真実を知って正しくパニクっても「対処」できるようにしてはじめて、非常事態発生の宣告を政府はする(それまで徹底して報道管制を敷く)のかもしれない。

 これがただの杞憂であればよいが─

JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 世情 * 16:57 * comments(1) * trackbacks(0)

福島第1原発3号機はプルトニウムを使用している

 東日本を襲った大地震の凄惨さがさらに明らかになってきている。テレビを土日ずっと観つづけてきた。津波によって奪われた町や命、正視できなかった。東海大地震の代わりにここ東北で起きたのだと思えてならず、とても人ごとではなかった。なかなか寝られなかった。

 ところできのうの13日の日曜日、福島第1原発の3号機も、1号機と同じような爆発の危険が迫っていると報道された。3号機は昨年秋からプルサーマル発電をはじめていて、プルトニウムとウランの混合物が燃料として使用されている。このプルサーマルとプルトニウムについてはウィキペディア等で調べられるはずなので、知りたい人はぜひ調べてほしい。

 きのうドイツのシュピーゲル・オンラインをネットで観たら、次のように報道されていた。もちろんトップ記事だった。

 副題は「Reaktor 3 verbrennt Uran-Plutonium-Mischung(3号機はウラン─プルトニウムの混合物を燃焼させている)」

Die Situation im Atomkraftwerk Fukushima wird immer bedrohlicher. (福島原子力発電所の状態はますます切迫してきている)Der Druck in Reaktor 3 steigt, die Regierung warnt vor einer weiteren Explosion. (3号機の圧力は高まり、政府はさらなる爆発を警告している)Ausgerechnet in diesem Meiler wird seit einigen Monaten neben Uran auch Plutonium verwendet - was die Risiken zusätzlich erhöht.(よりによってこの原子炉の中には、数ヶ月前からウランとともに、リスクをよけいに高めるプルトニウムが用いられている)──中略──Experten äußerten sich im Gespräch mit SPIEGEL ONLINE beunruhigt über diese Entwicklung, und das aus mehreren Gründen. (シュピーゲル・オンラインとのインタビューのなかで、専門家たちはこの展開について憂慮していた。それには多くの理由がある)Zum einen ist Plutonium für den menschlichen Organismus wesentlich gefährlicher als Uran. (その一つはプルトニウムは人体組織にとってウランよりもはるかに危険だからである)──中略──Die Radiotoxizität von Plutonium ist allerdings enorm: (プルトニウムの放射線の有毒性は法外だ)Schon die Einnahme einer Menge im zweistelligen Milligramm-Bereich gilt als tödlich, während die letale Dosis bei Uran zwischen einem Gramm und fünf Gramm liegt - je nachdem, wie es in den Körper gelangt. (二桁のミリグラムの分量の摂取だけで致死に値する。ウランの場合、致死量は1〜5グラムの間だ)Noch gefährlicher ist allerdings die radioaktive Strahlung von Plutonium. (さらに危険なのはプルトニウムの放射線だ)Wird der Stoff eingeatmet, genügt vermutlich schon eine Menge von wenigen Mikrogramm, um Krebs auszulösen. (これを吸い込んだら、ガンを引き起こすのに、おそらくわずかマイクログラム(100万分の1グラム)の分量で充分だ)──後略(訳はテーゲーです)

 などと、長く詳しく解説している。そういう燃料を使っているのが3号機であることを、イギリスのBBCでもネットでトップ記事にしていた。

 ところで、昨日の土曜日朝から晩まで一日中テレビにかじりついて、さまざまなテレビ局の報道を観ていたが、記者会見に臨んだ枝野官房長官はじめ、テレビに出てくる、原子力発電にたいへん詳しい諸専門家の先生方も、キャスターも、だれ一人としてこの3号機のプルトニウム使用について一言も話さなかった。プルトニウムのプの字もその口から出なかった。これはどういうことだろう。知らぬわけはあるまい。政府高官も、専門家も、キャスターも、いちばん知らなくてはならないこと、いちばん知らせなくてはならないことではないのか。諸外国ではきちんと詳しくその危険性が報道されていて、当事者たる日本では報道されない。今朝の月曜日の新聞もいろいろ見たが、すくなくともわたしが見たかぎり、ここにも「プルトニウム」の見出しはなかった。ただひとつ◯旗という政党紙には見出しがあったがシュピーゲルのような詳しい説明はなかった。

 政府がくわしい事故の状況を国民に知らせないから情報が正確に伝わらず、よけいに疑心暗鬼になるのだ、と専門家の諸先生方が土日のテレビで憂慮し、憤り、嘆いていた一方で、3号機のプルトニウム使用については、かれらは知っていたはずなのに一言も口にしない。わたしからすると、テレビに出てくる諸先生方におなじ苦情を申しあげたかった。

 今日の月曜日、やはり3号機は爆発した。専門家ではないからそのメカニズムは分からないが、大事故を目の当たりにしていながら、再度起こる危険も防げずに、2度も同じ大事故をたてつづけて引き起こさせた。目の前の、繰り返す同じ大事故も防げないとしたら、素人ながら思うのは、原子力発電とはテクノロジーとして果たして成立しているのか、という事実だ。

 結果としてわれわれ国民は、政府の記者会見も、専門家の諸先生方の説明も、まったく信用できなくなってしまう。百の議論より一個の歴然たる事実を見るべし。少なくとも原子力発電の安全性とその防災とに関しては、100%は信用してならないことが、ここでもよく分かったのだった。

 ところで浜岡原子力発電所は予想される東海大地震の震源地の真上にあるという。また、プルサーマル発電については来年2012年の3月以降に浜岡原子力発電所に導入される予定という。

 
JUGEMテーマ:ニュース
mojabieda * 時事 * 23:15 * comments(0) * trackbacks(0)

足立力也さんの講演会が開かれます──エバーグリーン講演会

mojabieda * 講演 * 20:52 * comments(0) * trackbacks(0)
このページの先頭へ